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Google Meetの文字起こし設定と議事録活用

具体的な疑問解決

Google Meetには「字幕」と「文字起こし」という2つの機能がある。この2つは似て非なるもので、混同したまま設定を探しても永遠にたどり着けない。最初にはっきりさせておく——字幕は無料でも使えるが、会議が終わったら消える。文字起こしはGoogleドライブに保存されるが、Business Standard以上のWorkspaceプランが必要だ。

さらに2026年時点では、GeminiによるAI自動メモ機能が日本語に対応した。「文字起こし」と「Geminiメモ」もまた別の機能で、組み合わせて使うのが現状のベストプラクティスになっている。一つひとつ整理していく。

Q. 字幕(キャプション)だけで議事録は作れる?

結論から言う。字幕だけでは議事録は作れない。

Google Meetの字幕機能は、会議中に画面下部にリアルタイムでテキストが流れる仕組みだ。個人のGoogleアカウント(無料)でも使えるし、Workspaceの有料プランでも使える。設定は簡単で、会議画面の右下にある「…(その他のオプション)」から「字幕を有効にする」をクリックするだけ。日本語も選択できる。

ただし、字幕は保存されない。画面に流れたらそれで終わり。会議が終わった瞬間に消える。スクリーンショットを撮り続けるような運用は現実的ではなく、後から見返すことを想定した設計になっていない。

議事録に使いたいなら、「文字起こし」機能を使う必要がある。こちらはGoogleドライブに.docx形式でファイルが保存される。ただし、後述するプラン制限がある。

字幕と文字起こしの違いまとめ

字幕=リアルタイム表示のみ・保存なし・無料プランでも使用可。文字起こし=Googleドライブに保存・有料プランが必要。目的によって使い分けが必要。

文字起こしに必要なWorkspaceプランと料金

Google Meetの文字起こしが使えるのは、以下のGoogle Workspaceプランのみ。個人のGoogleアカウント(@gmail.com)では使えない点に注意が必要だ。

プラン 月額(1ユーザー・目安) 文字起こし Geminiメモ
Business Starter 約900円
Business Standard 約2,400円
Business Plus 約3,300円
Enterprise Standard以上 要問い合わせ

意外だったのは、Business StarterではGeminiメモも文字起こしも使えない点だ。最安のWorkspaceプランを契約していても、議事録系の機能は一切使えない。議事録目的でWorkspaceを検討しているなら、最初からBusiness Standard以上を選ぶ必要がある。

また、文字起こし機能はデスクトップ(ブラウザ)のみで動作する。スマートフォンやタブレットのMeetアプリからは起動できない——これはZoomやTeamsと異なる制限で、モバイル中心で会議をする環境には合わないかもしれない。

文字起こしを開始する手順

Business Standard以上のプランで、ブラウザからMeetに接続している前提での手順。操作自体はシンプルだ。

  • 会議に参加後、画面右下の「会議ツール」アイコン(鉛筆型)をクリック
  • 「アクティビティ」パネルが開くので「文字起こし」を選択
  • 「文字起こしを開始」をクリック。参加者全員に通知が届く
  • 会議終了後、主催者のGoogleドライブに「Meet の文字起こし」フォルダが自動作成され、.docx形式で保存される

文字起こしの開始は誰でも(参加者なら)できるが、保存先は会議を作成したアカウント(主催者)のGoogleドライブになる。これを知らずに「文字起こしを開始したのにファイルが見つからない」と混乱するケースがある。自分が参加者側だった場合は、主催者に共有してもらう必要がある。

もう一つ知っておくべきこと。文字起こし開始時に参加者全員に「文字起こしが始まります」という通知が表示される。これは無効化できない仕様だ。録音・転写していることをメンバー全員が認識する前提の機能なので、こっそり記録したい用途には向いていない。

文字起こしを自動で開始させる設定

毎回手動で開始するのが面倒なら、自動開始の設定もできる。Googleカレンダーから会議の予定を作成する際に、「会議の設定」セクションを開くと「文字起こしを自動的に開始」というオプションが表示される。これを有効にすると、会議が始まった瞬間から自動で文字起こしが走る。定期的に同じメンバーで開催される週次ミーティングなどに設定しておくと手間が省ける。ただし、自動開始の場合も参加者への通知は省略できない。

Gemini自動メモ——文字起こしと何が違うのか

2026年1月より、GeminiのAI自動メモ機能が日本語に対応した。これは文字起こしとは別の機能で、組み合わせて使うことができる。

「文字起こし」が発言をそのままテキスト化するのに対して、「Geminiメモ」は会議の内容を要約・構造化したメモを自動生成する。決定事項・アクションアイテム・議論のポイントが箇条書きで整理される。いわゆる「整形された議事録」に近い形で出力されるわけだ。

設定の手順は文字起こしと似ている。会議ツールパネルから「Geminiでメモを取る」を選択して開始するだけだ。このとき「会議の文字起こしも行う」というオプションにチェックを入れると、文字起こしとGeminiメモの両方が同時に生成される——これが現状のベストな使い方だと思う。文字起こしが「一次資料」、Geminiメモが「整形済み議事録」として機能する組み合わせになる。

Geminiメモは会議終了後、主催者のGoogleドライブとGoogle Docsに保存される。他の参加者との共有もドライブから簡単にできる。ただし、AIが生成したメモなのでそのまま使えるかは内容次第で、重要な決定事項については文字起こしを参照して確認する作業は省けない。「Geminiメモがあるから文字起こしは不要」とはならないのが現実だ。

文字起こし + Geminiメモの使い分け

文字起こし=全発言の記録(一次資料・後で確認用)。Geminiメモ=要約・アクションアイテム抽出(共有・確認用)。両方同時に有効にするのが最も効率的。

日本語精度の実際——正直に言う

Google Meetの日本語文字起こし精度については、正直なところまだ万全ではないと思っている。

日本語対応自体は2025年3月に始まったばかりで、会議の文脈を踏まえた固有名詞や専門用語の認識は弱い。社名やプロジェクト名が誤変換されるケースは珍しくなく、複数人が同時に話す場面での話者識別(誰が話したか)の精度は、専用ツールと比べると一歩劣る印象がある。

自分が実際にすべてのパターンを試せているわけではないので断言はしないが、現状のGoogle Meet文字起こしは「完全に任せられる」レベルではなく、「下書きとして使えるレベル」と考えておくのが現実的だと思う。Geminiメモとセットで使うと補完されるが、重要な会議では文字起こしを読み返して修正する工程はなくならない。

Zoomやその他のツールとの文字起こし精度の比較については、Zoom内蔵機能と外部ツールの精度比較の記事も参考になる。

WorkspaceがないまたはStarterしかない場合の選択肢

個人のGoogleアカウントしか持っていない、またはBusiness Starterしか契約していない——そういう状況でGoogle Meetの文字起こしを使いたい場合、選択肢は2つある。

一つはWorkspaceをBusiness Standard以上にアップグレードすること。会議が週に何度もあるなら投資対効果は出やすい。ただし1ユーザーあたり月約2,400円なので、チーム全員分のコストはそれなりになる。5人チームだと月12,000円の差が生まれる計算だ。

もう一つは、専用の文字起こしツールをGoogle Meetと併用する方法だ。この場合、Meetのシステム側で文字起こしを行うのではなく、外部ツールが会議音声を取り込んで処理する仕組みになる。代表的なツールの一つがNottaだ。

Nottaは無料プランでも月120分の文字起こしが使え、Google MeetをはじめZoom・Teamsなど主要なビデオ会議ツールと連携できる。有料プランは月額約1,500円(年払い)から。Google Meet側のプラン制限を受けないため、Business StarterユーザーでもGmailアカウントでも使える点が大きい。話者識別の精度も専用ツールらしく安定しているし、会議後の要約・アクションアイテム抽出にも対応している。

WorkspaceをBusiness Standardに上げる前に、まずNottaの無料プランで文字起こしの品質を確認してみるのが実用的な順番だと思う。Workspaceのアップグレード費用をかける前に、自分たちの運用に文字起こしが本当にフィットするかを低コストで試せる。

よくある疑問

文字起こしファイルはどこに保存される?

会議主催者のGoogleドライブ「マイドライブ」内に「Meet の文字起こし」というフォルダが自動作成され、そこに.docx形式で保存される。会議終了後から数分以内に作成されることが多いが、長い会議の場合は時間がかかることもある。自分が参加者側だった場合は、主催者のドライブに保存されるため、直接アクセスはできない。

外部参加者が含まれる会議でも使える?

使える。文字起こしを開始するのが主催者(Workspaceアカウント)であれば、外部参加者が含まれていても問題ない。外部参加者にも文字起こし開始の通知が届く。結果ファイルの共有は主催者が手動で行う必要がある。

文字起こしをSRT(字幕ファイル)に変換したい

Google MeetはSRT形式での直接出力に対応していない。.docxで出力された文字起こしテキストを別途変換する必要がある。変換方法についてはテキストをSRT形式に変換する方法を参照してほしい。

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